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困る前に知っておきたい! 家賃や医療費、学費、税金の支援制度まとめ

2018年11月26日

困る前に知っておきたい! 家賃や医療費、学費、税金の支援制度まとめ

困る前に知っておきたい! 家賃や医療費、学費、税金の支援制度まとめ

「なんとかして、実家から出たい」

そう思っても、自分一人で生計を立てていくのに不安を感じる方もいるはず。なかなか知る機会はありませんが、そんな時に頼れるセーフティネットはたくさんあります。

今回は、社会人はもちろん、20歳になる前の大学生や高校生でも最低限知っておきたい、家賃や医療費、学費、税金などの支援制度をご紹介します。
 

もし病気にかかったら?

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手術や入院にはまとまったお金が必要です。高額な医療費を請求されたらどうしよう……。誰もがそんな不安があるのではないでしょうか。

そこで、まず知っておきたいのは、国民の誰もが何かしらの保険に加入していること。そのため、窓口で払う医療費の負担が3割になったり、収入に応じて負担額が減額されたりします。

そんな健康保険制度の基本や、大きな病気にかかったときに思い出したい制度をみていきましょう。

■医療費の負担が3割になる「健康保険制度」とは?
健康保険制度は、大きく分けると仕事先の会社で加入する「健康保険」と、それ以外の人が加入する「国民健康保険」の2種類があります。

どちらも、保険証の提示で窓口での医療費負担が3割になります。診察代や手術代、薬代などの他にも、条件を満たすことで入院時の費用が減ることも。しかし、妊娠・出産や美容を目的とした手術などは、対象外になるなどの条件があります。

健康保険と国民健康保険には、対象者や支払い方法など、以下のような違いがあります。

・健康保険
対象者:法人企業に勤務する会社員とその家族
運営元:全国健康保険協会(協会けんぽ)、共済組合、社会保険組合など
保険料の金額:月給の見込み額から算出される
支払い方法:会社と個人で半分ずつ払っており、毎月の給料から天引きされる

・国民健康保険
対象者:主に自営業やフリーランス、アルバイトとその家族など(※上記の社会保険対象者以外が中心)
運営元:都道府県と市区町村、国民健康保険組合
保険料の金額:住んでいる地域によって異なり、前年の所得額や家族構成を基準に決定される
支払い方法:口座振替や銀行などで納付書を使用して納付する

■医療費の出費をおさえてくれる「高額医療費支給制度(高額療養費)」
高額医療費支給制度(高額療養費)とは、1カ月に一定額以上の医療費(自己負担限度額)が発生した場合に、請求をすれば払い戻されるもの。自己負担限度額は収入に応じて決められていますが、一時的に立て替える必要があります。

しかし、事前に申請し「限度額適用認定証」を受け取れば、窓口での支払い金額を自己負担限度額までにできます。申請から認定証の発行までに時間がかかるため、まとまった医療費の支払いが発生するとわかったら、まずは問い合わせるのがおすすめです。
 

住むところを支援してくれる制度はあるの?

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何らかの理由で働くことができなくなったとき、一番の心配は毎月の生活費ですよね。なかでも、家賃は金額が大きく、払えないと住む場所もなくなってしまいます。そんなときに生活を支援してくれる制度はあるのでしょうか。

残念ながら、地方自治体が低所得者向けに提供している「公営住宅」や、家賃補助のある「特定優良住宅」など、住宅補助の制度はほとんどがファミリー向け。単身の場合は、60歳以上や身体障害者などの一人暮らしが対象となっています。ただ、条件を満たせば利用できるものもあります。

■住宅確保給付金
「住宅確保給付金」は、離職してから2年以内の就労能力がある65歳未満の方向けに家賃補助を行う制度です。利用する条件には、ハローワークに求職の届けを出していることや、離職前に世帯の生計を担っていたことなどがあり、原則として、3カ月間賃貸住宅の家賃の支援を受けることができます。
家賃の上限額は、その土地ごとに定められている住宅扶助特別基準額の範囲内で支給されます。

■寮や社宅完備の会社で働くのもひとつの方法
もし働ける状態で家賃や家を借りる資金が用意できない場合には、社宅のある会社へ就職したり、住み込みの仕事で働いたりする方法もあります。他にも、企業によっては福利厚生として会社が家賃を負担してくれることもあるため、職探しの条件としてチェックしてもいいかもしれません。

■生活保護は自立を支援するためのもの
最後のセーフティネットが「生活保護」です。生活保護は、健康で文化的な最低限度の生活を保障しながら、自立した生活が送れるように支援することを目的とした制度です。生活状況や収入・資産などの情報をもとに、生活保護の対象かどうかが判断され、本当に困った状態から自立に向けてサポートしてくれます。
 

進学したいけど家族に頼れない…そんなときに使える制度は?

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大学へ進学したいけど、家庭の経済状況や家族との関係を考えると難しい。そんなときには、奨学金制度が利用できます。奨学金は進学費用や生活費を支援してくれるもの。

奨学金は大きく分けて、下記の2タイプがあります。
・ローンのように借りた後に少しずつ返済する「貸付型」
・返済の必要がない「給付型」

給付型は、返済する必要がない分、成績などの審査基準が定められ、受けられる人が限られます。また、貸付型は大学を卒業してから半年後に返済が始まるのを覚えてきましょう。

奨学金には、国や地方自治体、大学、民間団体が運営する制度など多くの種類があります。それぞれの奨学金で受ける条件が異なるので、自分にあった制度を選ぶことが大切です。

なかでも、多くの人が利用している貸付型の「日本学生支援機構奨学金」をご紹介します。

■日本学生支援機構奨学金
文部科学省管轄の独立行政法人が運営する日本学生支援機構奨学金は、ほとんどの大学や専門学校で申し込むことができる奨学金制度です。日本学生支援機構奨学金には、第一種と第二種の2タイプがあります。

利息のかからない「第一種」は、選ぶ学校や暮らし方によって借りられる金額が変わり、成績は5段階評価の3.5以上などの条件があります。また、利息のつく「第二種」は、進学先に関わらず指定の金額を受け取れるもので、申し込んだほとんどの人が利用できる制度です。

そのほか、奨学金の返済の代わりに新聞配達員として働く「新聞奨学生制度」もあります。住宅が提供されることも多いですが、朝早くから始まる配達業務と学業との両立は簡単ではなく、途中でやめたい場合には、奨学金を一括返済しなくてはならないなどのルールもあるので、よく考えてから利用しましょう。
 

保険や税金について覚えておきたいこと

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難しくとらえてしまいがちで、意外と金額の大きい保険や税金。きちんと知っておくことで、支払いを楽にできる場合があります。

ここでは、わかりづらい所得と収入の言葉の違いや、働きながら学業に励む学生が知っておきたい「勤労学生控除」について紹介します。

■収入・所得・控除って何?
保険や税金について調べていると、必ず出てくるのが収入と所得という言葉。この2つの違いをしっかりとおさえておけば、難しく感じる内容もグッと理解しやすくなるはずです。

5.控除の図

・収入 … 雇用主が労働者に支払う総額のこと(社会保険料などが引かれる前の金額)
・控除 … ある金額から一定金額を差し引くこと
・給与所得控除 …会社員にとって経費のような扱いとして、課税対象にしなくてすむ金額。収入に応じて金額は異なる 例)収入180万円以下の場合、収入金額×40%または65万円の大きい方
・所得 … 収入から給与所得控除などの所得控除を差し引いた金額
※給与所得控除額:収入額によって変動するもので、会社などから給与を得る人が対象となる控除

■103万円以上稼いでも、税金がかからない「勤労学生控除」
まず、勤労学生とはアルバイトなどをしている学生のこと、控除とはある金額から一定の金額を差し引くことを指します。

通常、年間の給与収入が103万円未満の場合は、所得税や住民税などが免除となるしくみになっています。そのため、103万円以上働いた場合には、課税対象となり収入に応じた税金をおさめなくてはいけません。

そこで、「勤労学生控除」制度を使えば、非課税の範囲に収まる給与収入が年間103万円から130万円となり、支払う税金の金額が減らせます。しかし、103万円以上の収入がある場合、親の扶養からはずれるので、扶養をしている親の税金の負担が増える可能性もあります。
 

もっと知りたいと思ったら

今回は、家賃や学費など代表的なものを紹介しました。国の制度や税金をもっと知りたいと思ったら、こんな本を読んでみるのもいいかもしれません。すぐに使わなくても、知っておけば役に立つ制度がたくさんあります。

大図解 届け出だけでもらえるお金』(井戸美枝/プレジデント社)
知らないと損をする!国の制度をトコトン使う本』(清水京武・東園子/KADOKAWA)

スマホですぐに情報を調べられても、自分がその制度を使えるかどうかはなかなかわかりません。もし困ったら、市区町村の窓口に相談に行けば、ケースワーカーと呼ばれるプロを紹介してもらえます。自ら情報を仕入れ、自分の未来を守っていきましょう。

(取材・執筆:橋本結花 編集:鬼頭佳代/ノオト)

<取材先>
取材先名:株式会社エフアンドエム
詳細:中小企業と個人事業主向けに、会計や財務、労務、人事など、バックオフィスのコンサルティングサービスをリーズナブルな価格で提供。個人事業主キュレーションメディア「マルナゲ」を運営する。

▼エフアンドエム
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